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第8回 蜂蜜エッセイ応募作品

絶対失敗しない天ぷらのコツ

もこもこ

 

 天ぷらは家では揚げない。食べたくなったら外食する。私がそう決めているのは、天ぷらを揚げるのが下手だからだ。「最近の天ぷら粉はよくできているから失敗しないわよ」と言われても、自信がない。ネットにはコツがいろいろ載っている。衣に氷を入れる、かき混ぜすぎない、材料に、打ち粉といってあらかじめ薄く粉をまぶす、油げるものによって油の温度を変える……等々。しかし、すべて試しても天ぷらは今ひとつカリっとせず、冷める前からしなっている。やっぱり私には無理だ、天ぷらはこれまで通りお店で食べるに限る! と、そう思いかけた矢先のこと、料理上手の義母に耳よりの話を聞いた。なんと、天ぷら衣にはちみつをひとたらしすることで、外はサクッ、中はしっとりの天ぷらができるとか。さっそく試してみると、これは大正解。しかも、衣自体に風味があって美味しいのである。
 一昔前は、はちみつと言えば風邪の時にお湯に溶かして飲むくらいしか用途がなかった。もちろんそれも良いのだが、今や自宅に白砂糖は置かず、料理においても砂糖の代わりにはちみつを「万能隠し味」に使う人は多いだろう。かく言う私もその一人。ぶりの照り焼き、煮物、カレーやシチュー、ラタトゥイユ、下ごしらえで肉にもみこむのも良い。甘みは感じず、その代わりコクが出る感じだ。はちみつは保湿作用もある。私が学生の頃は、唇にリップクリーム代わりに塗っている子もいたが、ものをしっとりさせる効果がある。ポテトサラダにひとさじ入れると、ぱさつきを防いでくれる。サングリアといって、好きな果物を適当に切り、赤ワインとはちみつで漬けたものも美味しい。家族には「今日はいつもと違う。何入れたの?」と聞かれるが、正直、答えるのが惜しい。何の手間もかけていない、ただ、はちみつをひとさじ入れただけのことだから。これもいわゆる「ハニートラップ」というものだろうか?!
 毎日使うものだから、はちみつにはちょっとこだわりがある。コッツウォルドのクリームっぽく白濁したタイプと透明に澄んだタイプ、シチリアのタイムのはちみつ、荻窪の「ラベイユ」というはちみつ専門店のもお勧めだ。

 

(完)

 

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